アタクシがお正月に着物を着るようになったのはいつの事でしょう。

　はい。母が亡くなってからです。母は6人兄弟の末っ子でお金をかけられて育ったためたくさんの着物を誂えて貰ってお嫁入りしたそうですの。ですから袖を通していない多くの着物がソックリそのままアタクシに下がって参りました。

　でもアタクシ、キモノは成人式で着せて頂いたのが最後…一人で着られやしない。そこで個人教授をお願いしました。もう7年も習っておりますのに人様にも袋帯が2.3種類して上げられる程度の腕前で(*/∇＼*)ｷｬ情けないったらござんせん。

　もともと自分で着る事が出来ればOKだったので、資格やお免状や看板には興味がないんですの。

　それでもどうにか一人で着られて父にお披露目した時の彼の面映いような笑顔は忘れられません。母の着物を着たアタクシに父は若かりし(爆)母を思ったかもしれませんわ。

　アタクシの先生はサロンのオキャクサマのSACHIKOセンセでございます。還暦を過ぎたとは思えぬ艶やかさでお育ちをうかがわせる立ち居振る舞いはやはりセンセに相応しい女性でありますとともにお互い、動物好き、ドライヴ好き、食べ歩き好きで…着物を着ては遊びに行くのを専らのお稽古、と称しておりまして＾ｍ＾腕が上がらぬのはココイラに由来しますわね。

　しかもアタクシ、補正だのなんだののキマリゴトが大嫌い。大体、キメキメにピッシリとシワ一つない着付けって、着物雑誌か呉服屋のチラシじゃあるまいし“粋”に感じませんわね。

　江戸時代の方って補正なんてしてませんってば、とセンセにタテツキ、キャミにスパッツの上、長じゅばんを引っ掛けて…長じゅばんだって、お襟掛けてない時は打っちゃって、襦袢の変わりに浴衣を着たりも致します。浴衣は木綿ですしジャブジャブ洗える手軽さ扱いの良さはキモノの中着に持って来いですのよ。サスガに改まったお席ではNGですが、ウールや木綿縞や、チョットした紬なら結構なオシャレ着になりますって。しかも暖かいo(≧∇≦*o)(o*≧∇≦)o

　キモノの趣味にアタクシとセンセは格段の違いがございましてセンセはお花模様が大好きで、お色もはっきり目。アタクシは、と言えばお納戸色や百鼠…江戸小紋に留めさす、ってくらい地味好み。

　そんなアタクシにでもセンセは“白姫ちゃん、その着方、似合うわ〜”と良い時は褒めてくださるし、薔薇を模した帯型をお若いお弟子サマに結んでみた時も“可愛いわ〜、レストラン・パーティーとかにはとってもいいわ、教えてね”とおっしゃってくれます。

　“基本は基本で解かっていれば、後は楽しく着られればそれが一番”とおっしゃる柔軟なお心にアタクシはお稽古を続けていられる秘訣があるんですわね。

　アタクシ、着付けを始めてから冠婚葬祭はすべてキモノで通しておりますの。結婚式にはその場の格に合わせて紋のアルナシ、色無地、付け下げございますが、ソレ相応に。お弔いの場合も親族は喪服を着用いたします。

　過日伯母の葬儀の際もアタクシ東村山から伊万里まで喪服を着付けカットビましたわ＾ｍ＾葬儀場では並み居る従兄弟達に“ドコで着替えてきたと？”と不思議がられましたが“いんにゃ。ウチから着てきたと。”と答えると“ふぇええっ！”と驚かれましたが。

　その後のお客さまのお弔いもお通夜の席にグレーの江戸小紋に五つ紋の長羽織を着てお別れをしに参りました。

　夏場のお弟子サマの御主人のご葬儀にもグレーの無地の絽で参りました。もちろん帯は喪帯ですが。

　慣れるとキモノは15分もあれば着る事が出来ますし、なんといってもキモノのよさは流行に左右されない、と言う事に尽きるのではないでしょうか。

　アタクシは旅行もドライヴも着物だけで通す実験？＾＾；をしましたがこれと言って不自由な事はございませんでした。これがキモノをお稽古して足掛け8年を迎える一番の成果なのでしょうね。結べる帯型の数は増えねど、長時間を着物で過ごせ、冠婚葬祭には一目置かれる和服姿…

　でもキモノって高価でしょ？それはアァタ、蛇の道はヘビ。お探しになるところを選べば…まずはお身内の箪笥から＾ｍ＾そしてバザー、ネットでも良いお品たくさんゲットしましたわ。目安としてウールなら1000円、絹物でも5000円までしか食指を伸ばしませんのよ、アタクシってば。

　喪服なんてバザーが宝庫ですわo(≧∇≦*o)(o*≧∇≦)o★300円コーナー★で見つけたこともございます！

　“家紋”(・・？)

　　そんなのかんけぇえねぇええっ！

　　実家関係のご葬儀なら“婚家のです”婚家関係のご葬儀なら“実家のです”今は、皇室の“おしるし紋”の感覚でお好きなデザインを御自分の個人紋、としてお付けになる向きもございましてよ。イチイチ野暮な質問をしてらっしゃる方にはジッと見つめて小首をかしげてやり過ごすのも…(*｀д´)b OK♪

　今年アタクシがお正月に身につけたのは新品(新古品)のウールのアンサンブル。玉虫色のバティック調で、サロンのお隣、福祉リサイクルの御店“こすもす屋”サマで暮れに2000円で購入いたしました。

　日本人より日本人らしく＾＾；今年も日本に敬意を表し東村山江戸村代表として大いにキモノを着させていただきますｍ(＿＿)ｍ

 最終更新日  2008年01月06日 14時07分34秒